◆ No.185： 土曜日 (2007.3.24) ◆

昨日の昼、だいぶ寝たのにもかかわらず、さらに、きょうの昼過ぎまで１２時間くらい眠り続けてしまった。
でも、そのおかげか、だいぶ体調がすっきりしてきて、練習の能率も上がってくる。

いま、日本の家族が立て続けに入院やらなんやらして、大変なことになっているようだ。
こういうとき、遠くに来てしまっているんだなぁ、と思う。
なんにもできなくて、はやく良くなるといいけど、と思うことしかできない。

スケートリンクがなくなってしまった市庁舎前。きょうも雨。


きょうは晩飯を作る気力がゼロだったので、行きつけの店へ行く。
（行きつけの店ってのは、つまりマクドナルドのこと。これは市庁舎前の
広場から撮った写真。すぐ向こうにはポンピドゥーセンターがある。）

ぼくは、スピリチュアルなものとかをまったく信じていないのにもかかわらず、よく西洋占星術のホームページを見ているのだけれども、でも、人の人生とか運命とかそういうのは、星の並び方とか、案外その程度のもので決まっているのかもしれないな、というような気もする。悪い意味だけじゃなくて、いい意味でも。
なんというか、人が思っているほど、人生は理屈で動いていないのは確かで、たとえば、「いま、あなたがこういう状況なのは、こういう星の並びだからですよ。」といわれても、「桶屋が儲かったのは、風が吹いたからですよ。」といわれても、「ああ、そういうこともあるかもしれないなぁ。」と、なんだか素直に納得しちゃえるような、そんな感じ。
けっこう人間って、思っているよりもずっと小さいし、人生とかも、思っているよりずっとささやかなものなのかも。

◆ No.184： 今日はだめだね (2007.3.23) ◆

タバコやめるつもりだったけど、もう、あきらめて買いに行く。
きょうも練習を始めたはいいけど、また腹の具合がやばそうな予感がしてきたので、もう、あきらめて寝てしまう。
そんな感じで、きょうは１日、タバコをすったり、寝たりしておしまい。

タバコを買いに。寒くて、雨が降っていて、誰もいないセーヌ河岸。


冷蔵庫に残っていた「エスカルゴのカソレット」というレトルト。
大量のカタツムリ。（ちなみに、エスカルゴを食べるのははじめて。）
ぷにぷに柔らかい貝類みたいなかんじだったけど・・・
うーん、もう、これはいいかな・・・

◆ No183： 中庭２　(2007.3.22) ◆

きょうは晴れて青空が見える中庭。でも、こもって笛を吹いている。


お気に入りのもう１件のパン屋。夜７時ごろ。


これは、お子様用のレトルトだが、けっこううまい。
なぜお子様用を買っているかというと、単純に安いから。
白身魚と、ニンジンと、ペースト状のジャガイモのようなもの。
まだときどき痛む胃腸にちょうどいい感じ。

昨日の腹痛、その後の経過から察するに、どうやら神経性の胃腸炎が再発したようだ。
この胃腸炎、たしか一昨年あたり、週に６本ほどの演奏の本番があったころに発生して、そのとき、医者に「ストレスが原因だね。あんまり無理しないように」と言われた記憶がある。

・・・ところで、渡仏して留学生活を送っている学生には、大家との住居のトラブルや、楽器の音での隣人とのトラブル、そのほか、この土地の習慣になじめずに引きこもってしまったり、激しい競争に脱落したり、さらに言葉のハンディもあって、かなり深刻な問題を抱えている人がとても多い。（トラブルについては、訴えられそうだとか、その際の弁護士費用まで請求されそうだとか、そういうところまでいっちゃうようだ。）
詳しいことを書くと差し支えるかもしれないから控えておくけれども、身近にいる人の多くが、なんらかの問題を抱えているようだ。
それらのトラブルは、まったく他人事ではなくて、いつ自分に起こってもおかしくないような問題ばかりなのだけれども、ぼくの場合は、奇跡的になんの問題も起こっていない。
そのあたり、かなり慎重に事を運んでいることも事実だけれども、それにしても運がいいとしか言いようがない。
残りの滞在期間も４ヶ月弱なので、今後、仮に面倒なトラブルに巻き込まれたとしても、裁判沙汰になるまでに逃げ切れてしまうだろう。
つまり、ぼくの場合は、余計なトラブルに多くの時間やエネルギーを使い果たすこともなく、毎日音楽の勉強に専念できる環境にあるわけで、『課題が多くてしんどい』なとどいうのは、ほんとうに贅沢な悩みとしか言いようがない・・・

そんな恵まれた環境にいながら、神経性胃腸炎なんかになっている自分の弱さには、まったくあきれちゃうなぁ・・・。もっと強くならなきゃ。

◆ No.182： 中庭 (2007.3.21) ◆

先週末当たりから、またずっと寒い。
きょうも缶詰で練習していると、昼過ぎに氷の塊みたいなのが、すごいいきおいでバラバラ音を立てて降って、中庭が一瞬真っ白になる。

夜になってから、急にひどい腹痛になって３時間ほどうずくまっていたのだか、その間、地平線まで真っ白な大地の中心でうずくまっている自分を、はるか上空から見下ろしている図の、へんな白日夢みたいなのを見る。
さっき（午前２時）、それがおさまって、トイレの電気を消しにいくと、くしゃくしゃのまっくろけの髪で、まっしろなの顔をした、しょぼい日本人が鏡に映っていた。