CD制作日記

発売日前日(2024/11/15)

いよいよ、CDの発売日が明日になった。
とはいっても、ぼくの準備は一通り終わってる。
明日は、とくになにもできることもない。

たくさんの人に聴いてもらえたら嬉しいと思う。
でも、売り上げを伸ばしたい、というのとはちょっと違う。
「同じじゃん」と言われそうだけど、ちょっと違うんだな。

昨今のゲームのようなマーケティングは性分に合わない。
人を数字でしか見てないような感じがいやだ。

CDは、どことなく版画に似てるような気もする。
一点物ではないけれど、複製品ともちょっと違う気がする。
あちこちの家に配達されて、一度も会ったこともない人が聴いているところを想像すると、不思議な気分になる。



南海トラフ地震注意報のときのまんまになっている
フロントガラスの横のピラーみたいに、慣れると視界に入ってこなくなる


デュオリサイタル(2024/11/3)

CD発売記念コンサート「CINEMA flute & piano」(電気文化会館)、おかげさまで昨日終えることができた。
来てくださった方、応援してくださった方に感謝​。
終演後、なつかしい人たちにたくさん合えて、とても嬉しかった。
30年ぶりの人もいたけど、大人になっても、みんな中身はそのまま。そんなところにも感激したり。
写真は、中学の同級生(Okabeさん)が撮ってくれた。
音楽って、一瞬だけど、永遠のような、幸せな時間だなあ。



アンコールは「パリの下」鍵盤ハーモニカ追加バージョン



3ショット



終演後、お客さんのお見送り


祝CD完成!(2024/9/20)

CDがプレス工場から納品された!
たくさんの方のお力添えをいただいて、やっと完成!
なんだか労作になっちゃったなー

勢いで、うちの奥さんと、娘と、フレンチに完成祝いに。
なんかすごくおいしかった。
(動画のデザートは、○○○ではなく、洋梨の赤ワインのコンポート)

プロモーションとか流通とか、もう一息!



ついにできた!



これ絶品



洋梨の赤ワインのコンポート


アマゾン出品(2024/9/3)

連日徹夜に近い作業で、校正また校正の繰り返し。
やっとの思いで、CDデーターをCDプレス工場に送った。
やったー!
これで後は完成を待つばかり。
さすがにしんどかった。

これでやっと一息つけると思っていたのに、こんどは流通や広報でてんてこまい。
同時進行でコンサートの練習もしていいる。

とりあえずアマゾンの商品登録は無事完了!


新しいCDの商品ページができた。


プレスリリース(2024/8/24)

CDが来月できてくる予定。
作りっぱなしではいけないな、という過去の反省もあり、マーケティングのことを少し勉強してみている。

初めてプレスリリースらしきものを作ってみた。
ほぼ完成してきて、ふと思ったのだけど・・・、
これって、いつ、どこに送ればいいのだろう?
「これも経験」と、あちこちにあたってみようと思っているところ。



もうちょっと直すつもり。


リサイタルも準備中(2024/8/20)

2.5か月後に、娘と、CD発売記念のデュオリサイタルをする。
うちの奥さんも、おはなし(&サプライズ!?)で出演。
娘と電気文化会館でコンサートするのは初めて。
チラシやポスターが刷りあがってきて、いよいよ感が迫ってきた。
時間が経つのが早い早い。




仮マスター(2024/7/31)

CDの仮マスター試聴版がとうとうできた。
最後の音の微調整をしてもらっているところ。
これが、CDプレーヤーによって音が違うし、スピーカーによっても違う。
聴けば聴くほどわからなくなる。
自分の音を客席で聴いたことはないので、自分の音はかえってわからない。
出産に立ち会う父親のように、おろおろするばかり。


CINEMA flute & piano CD仮マスター盤と、最終デザイン案


仕上の工程(2024/7/8)

5月に録音が終わって、3人の各論をなんとかまとめてベストテイクを選んだ。先月、コウベレックスさんに音源データを送って、後の工程を引き継いでいただいた。コウベレックスさんには1stアルバムからお世話になっている。

いま、最後の音の仕上げ、マスタリングをしていただいている。
ざっくりいうと、マイクで録音された膨大な音源データを、650MBのCDメディアの中に収める作業。地味な工程に見えるが、神業のような技術とセンスで音と音楽をCDに落とし込んでいく。音楽の印象に影響を与える重要な工程。
2年半エネルギーを注いできたCD制作も、もうすぐ自分の手を離れていく。

数日前、仮サンプル音源を送っていただいた。
これにもまた各論が出て、もうひと仕事ありそう。
でも、どの意見も確かに正しいし、みんな真剣だし。
平均をとってしまったら、きっと、ありきたりな音になってしまう。
全員の意見が反映されていて、「おお、すごい!」というような解決案はないかな。

マスタリングされたデータをCDプレス工場に納品すると、いよいよCDができあがってくる。


録音の音源が入っているCFカードと、サンプル音源のデータシート



CD録音3日目(2024/5/17)

なんとか録音の最終日が終了。
1年半くらい張り詰めていた緊張の糸からは解放された感じ。
まだやることはたくさんあるけど。
よいCDができるといいなあ。


調律師さんががんばってくださったスタインウェイD274


うちの奥さんが録音係


チェックチェック



息抜き(2024/5/10)

追い詰められている感があって、こういうときこそあえて息抜きするのも大事かもしれない……と、うちの奥さんと、弥富の金魚水族館に初めて行ってきた。
ゆるい感じの展示にちょっと癒された。


昨年できたらしい「YaToMi AQUA」


こんにちは


ぷわぷわ



CD録音2日目(2024/5/5)

CDの2回目の録音がなんとか終わった。

うちの奥さんは1週間経っても咳と熱があり、その間3回もコロナとインフルエンザの検査をしたのだけど陰性。

「もうホールをキャンセルしよう」と説得したのだけど、うちの奥さんは頑として「やる」と言い張り、けっきょく決行した。
搬入と搬出はうちの奥さんと一緒にやって、録音中は楽屋で寝ていてもらった。

録音が終わった直後から、ぼくも咳と悪寒が出始めて・・・
録音最終日の17日は、どうなることやら。
きっとなんとかなると思って準備を進めたいと思う。

今回の写真も、知らないうちにうちの奥さんが撮った写真。
体調悪いのに、なぜかのんき。


「かわいくならんでた」とのこと


マイクセッティング中。演奏者がなにやってんだか……


リハーサル中


にょろにょろ


これだけぼくが撮った写真



CD録音1日目(2024/5/1)

エメラルドホールで、CDの1回目の録音をしてきた。
うちの奥さんが風邪をひいてしまったり、娘が舞台の扉で指を挟んでしまったり。
いろいろと大変なことが起こって、運が悪かった?
こんな悪条件の中、今日の録音を終えることができて、運が良かった?

少し聞いてみた感じでは、いい感じで録音されていそう。
ちゃんと録れているかどうかは後日チェック。
4日後に2回目の録音がある。

今日の写真は、ぜんぶうちの奥さんの撮影。


エメラルドホール。搬入完了


マイクケーブル


マイクセッティング中


にょろにょろ


チェックチェック


こんな指でなんとか最後まで弾き切った


 録音のリハーサル(2024/4/18)

いつの間にか、2週間後にCDの録音日が迫ってきて、えー​、間に合うのか!?
碧南のエメラルドホールに録音のリハーサルに行ってきた。
機材の不具合も起き、不安要素は増えるばかり。
というか、そんなことやっている場合ではなくて、肝心のフルート練習しなきゃ。


行きの湾岸高速道路



写真を撮る間もなく閉館時間になり、搬出。



帰りの湾岸高速道路



 コンサートのリハーサル(2024/3/5)

昨日、日本音楽昭和村の⽔嶺湖ホールでリハーサルをしてきた。
今週末に、うちの奥さんと、娘とでやる映画音楽のコンサート。
湖と山の自然に囲まれたかわいいホール。
自然すぎて少し遠いですが、よかったら湖と山と音楽を楽しみに来てください。

⽔嶺湖
日本音楽昭和村の⽔嶺湖


⽔嶺湖ホール
湖と向かい合わせに⽔嶺湖ホール


ホール客席
ドーム型の天井のホール客席


コンサートのチラシ
コンサートのチラシ。
詳しくはこちら


試作品(2024/2/4)

今度のCDのパッケージの試作品ができた。
デザイナーさんが、こんどのアルバムにぴったりの素敵なデザインにしてくださった。

なんだか、CDができたような感慨だけど、録音はまだこれから。
録音の本番は5月。
いよいよ迫ってきたなあ。


CDパッケージの試作品
CDパッケージの試作品

いま、練習と並行して、録音の準備も進めている。
2枚目のCDを録音したときから、オリジナルの録音方式を空想してる。
名付けて、プワソンルージュ方式ワンポイント録音。
空想の中では、大手レーベルを超える(?)ナチュラルな響きの音が録音されている。
その録音に必要なマイクも入手したし、今度のCDで、その妄想を実行するつもり。

いま、プワソンルージュ方式録音に必要な、特殊な部品を製作中。
こんなにつぎ込んで、うまくいかなかった時のことは、あまり想定してないかも。
やばいなあ……。


妄想メモ
妄想メモ


マイクロフォン(2024/1/27)

「今度のCDの録音にはどうしても必要!」と説得して、とうとう買ってしまったマイク。
ぼくが生まれたころからあった名機。高校生のころから憧れていた。
やったー、やったー、これで人生の夢がひとつかなった!
と、テンション絶頂の中、ふと振り返ると、どこか冷ややかな家族の目線が……
あれ? ちゃんと承認を得てから買ったよね?


マイク
我が家に来たマイク


CDジャケット製作中(2023/12/13)

CDアルバム「CINEMA flute & piano」の、ジャケット冊子デザイン、広告コピーの制作が現在進行中。

ジャケット冊子の写真はすべて、これまでのCDと同様、パシャノバの森さん。
ジャケット冊子のデザインは、前回のCDから引き続いて、WEYD DESIGNの鎌倉さん。
CDのコピーは、今回、思い切って、コピーライターの松田さんに依頼した。

音楽と作るということは、一言でいうと、リスナーとコミュニケーションをすることなんじゃないか。
CDについて言えば、一番最初にリスナーとコミュニケーションをするのは、ジャケットの写真、デザイン、コピー文なので、演奏と同様に本気じゃないとだめなんじゃないか。

ぼくは、なんでも器用にそれっぽく作ってしまうので、なんでも自分でやろうとしてきたけど、「それはよくないな」と気が付いた。
あたりまえだけど、自分一人からは、たいしたものは出てこない。
「人を信頼して、任せられる人になりたい」というのが今年の抱負だった。
今回は、作ろうとしているCDの企画と方向性だけはがんばって説明して、あとは、できるだけお任せするように心がけた。

自分たちの演奏、カメラマンの写真、デザイナーとコピーライターの作品、それらが集まって、全部がひとつの作品を作っているようなCDアルバムを作りたかった。

たくさんのクリエイターの方のセンスと技術が集まって、いま、完成形が少しづつ姿を現し始めたところ。
ぼくが作った企画書を超えた、「なにか」ができてきている!

ぼくたちのCDのために、たくさんの方が真剣に尽力してくださっていて、本当に感謝。


企画書。デザイン案。キャッチコピー案。
現在、こんな感じで進行中。


著作権の許諾が下りた!(2023/11/23)

来年発売予定のCD、「CINEMA flute & piano」の著作権の許諾が、すべて下りた。
いやー、たいへんだった。
長い道のりだった。

そもそも、この映画音楽のCDは3年前に企画して、去年発売する予定だった。
ところが、許諾権。これが、収録曲の中の1曲でも許諾が下りなかったら、最悪、CDの在庫は山積みなのに、1枚も売ることはできないという状況になってしまう。

映画といえば、ハリウッド。ハリウッドといえば、アメリカ。
日本やヨーロッパの音楽の著作権は、JASRACに申請すれば、たいていすんなりと許諾が下りる。
ところが、自由の国アメリカの著作権は、権利関係が複雑に絡まっていて、とても難しい。
そして、アメリカの著作権処理の仕方の情報が少ない。教えてくれる詳しい人もなかなか見つからない。

そんな中、著作権に特化した行政書士の前山さんとお知り合いになることができて、今回のCDの著作権処理を全面的に引き受けてくださることになった。

収録曲には、ディズニーの曲も入っていたので、かなり心配したが、それは意外とすんなり許可が下りた。
逆に、意外に大変だったのは、「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」。
ひとつの曲に複数のパブリッシャーが権利を持っており、さらには音源の審査が必要とのことなので、あわてて練習して録音して送った。審査期間も長かった。
CD冊子に複数のパブリッシャーの著作権表示をするのはもちろん、「CDができあがったら商品サンプルを提出するように」という条件付きだった。

行政書士さんのご尽力により、CDが日の目を見るめどが立った。
たいへんな作業量だったのではないかと想像している。本当ありがたい。


著作物録音使用許諾書
各パブリッシャーのコピーライトと、JASRACの許諾書類。



映画館ロケ(2023/8/7)

来年の11月発売予定のCD、制作が難航する可能性もあるので、なるべく前倒しで準備を進めている。

今日は、CDのジャケット写真の撮影日。
今回は、映画音楽のCDなので、ジャケットの写真は味のある映画館で撮影したいと思った。
刈谷日劇さんがご無理を快諾してくださって、念願が叶った。
映画館の閉館後に、撮影をさせていただけることになった。

美容師のお二人は、映画音楽のテーマに沿ったスタイリングを一緒に考えてくださって、ぼくも娘もすごくいい感じのヘアスタイルにしてもらえた。

カメラマンは、ぼくらの結婚式の写真以来、ずっと撮り続けてくださっているパシャノバの森さん。夜遅い時間に刈谷までわざわざ来て撮影してくださった。

たくさんの人のお力を貸してもらえて、ありがたい。


カット完了
美容院PATH。できあがったところ。


娘
映画館で撮影中。


娘とうちの奥さん、ぼく
撮影後にスマホで記念写真。



映画音楽のCD(2023/6/5)

テレビは見ないけど、映画は好き。
3年前、映画音楽のCDを作ろうと準備を始めた。懐メロCDでない、BGMのCDでもない、聴きごたえのある本気の映画音楽のCDが作りたかった。

が、CD製作の著作権の許諾を得るのに難航して、いったん中止することになった。アメリカの著作権の法律が、日本と違っており、複雑でなんとも歯が立たなかった。

アメリカ以外の国の著作権は、JASRACの許諾が下りればたいていOKだ。
ケース・バイ・ケースだが、アメリカの場合は、作品の権利は作曲家、録音の権利はパブリッシャー(出版社)が持っている。一曲に複数の権利者がいて、全部の許諾を取らなければいけない。
曲ごとに管理しているパブリッシャーは違っている上に、許諾の可否や、いくらで許諾するかはパブリッシャーの自由。1曲1曲、指値の交渉しなければいけないと思うと、想像するだけで胃が痛くなる。
それとは別に、その曲をフルートとピアノのために編曲した作曲家の連絡先を探して、そちらからも許諾をもらわないといけない。
1~2年ではとてもできない。

現在、来年の発売に向けて、しぶとく再チャレンジしている。
早くから準備を進めて、自分なりに最善を尽くしてはみたが、やはりパブリッシャーの件で難航。
先日、ちょっとしたきっかけで、著作権業務に特化した行政書士さんとお知り合いになれた。今回のCDの権利処理を引き受けてくださった。

あー、これで夢が現実に近づいてきた。
気を煩わさずに、練習をすることもできる。


ニュー・シネマ・パラダイスとアメリのDVD

古き良きアメリカ映画が好き。フランス映画が大好き。
渋めの邦画が好き。


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